【Excel】条件付き書式でガントチャートを自動作成|日付と数式の原理から徹底解説

Excel超活用術

こんにちは、デンスケです!

この記事では、条件付き書式を使って「日付を入力するだけで工程表(ガントチャート)が自動で色付けされる仕組み」を、原理から丁寧に解説します。

Excelで工程表(ガントチャート)を作るなら「条件付き書式」が最適な理由

Excelで工程表を作るとき、 図形を使って色付けしている方は多いのではないでしょうか。

しかし、図形ベースの工程表には次のような問題があります。

  • 列幅を変えると図形がズレる
  • 行を追加するとレイアウトが崩れる
  • 修正のたびに手作業が必要
  • 印刷時に位置がずれることもある

これらの悩みは、条件付き書式を使えばすべて解決 できます。

条件付き書式なら、

  • セルの色付けだけで工程表を表現
  • レイアウトが崩れない
  • 行追加・列追加にも強い
  • 日付を変えるだけで自動更新

というメリットがあり、実務でも非常に使いやすい方法です。

マクロ(VBA)を使って色付けをする方法も考えられますが、配置が変わったときのメンテ等を考えると、条件付き書式を活用するのが断然オススメです。

工程表では、ガントチャート(横軸に日付、縦軸に作業を並べ、バーで期間を表す形式の図)を使うことが多いと思いますので、ガントチャートを対象に「条件付き書式」を解説します。

ガントチャートの自動色付けに必要な「日付のシリアル値」を理解する

ガントチャートを条件付き書式で作るうえで、 Excelの日付が“シリアル値”で管理されている ことを理解するのはとても重要です。ガントチャート作成の紹介までの前置きが長くなりますが、お付き合いください。シリアル値と聞いてピンとくる方は次の項目まで読み飛ばしてもらって大丈夫です。

Excelの日付はなぜ数値(シリアル値)なのか

EXCELの日付データは、内部的には「シリアル値」と呼ばれる数値となっています。「シリアル値」とは「1900年1月1日」を「1」として、1日ごとに1ずつ増やして表現します。例えば、「1900年1月2日」は「2」、「2026年1月1日」は「46023」です。

このように、日付はすべて 整数の連番 です。

つまり、 日付は「数値として比較できる」 ということです。

この性質が、ガントチャートの色付けロジックに直結します。

シリアル値を理解するとガントチャートのロジックが分かりやすい

ガントチャートでは、

  • セルに表示されている日付(例:4/10)
  • 工程の開始日(例:4/5)
  • 工程の終了日(例:4/15)

これらを 数値として比較 することで、 「工程期間に該当するかどうか」を判定できます。

この仕組みを理解しておくと、 後ほどの条件式がスッと頭に入ります。

日付データの表示形式

EXCELでは、日付データをシリアル値で管理していますが、表示形式は様々な設定が可能です。

表示形式にまどわされないためにも、その設定方法を理解しておくことは大切です。

セルに「2026/1/1」と日付データを入力後、右クリックして「セルの書式設定」を選択すると、次のウインドウが開きます。なお、「Ctrl + 1」を押すことでも同様の操作が可能です。

初期状態では、表示形式タブにおいて、分類が「日付」となっています。種類の欄から形式を選択することで、年を表示させないなど、表示形式を変更することが可能です。

また、分類を「数値」とすると、シリアル値の表現とすることが可能です。OKをクリックして設定を確定しなくても、「サンプル」欄の表示から、表示形式を変更した場合の結果を確認可能です。

分類を「ユーザー定義」とすると、自由な設定が可能です。初期設定では、「種類」は「yyyy/m/d」が選択されていると思います。

y、m、d はそれぞれ年(year)・月(month)・日(day)を表す書式記号です。
書式記号は種類が多く奥深いテーマのため、詳しい内容は別の記事で改めて紹介する予定です。ここでは概要のみを扱います。

分類を「ユーザー定義」とした場合は、「種類」の欄は、リストから選択するだけではなく、手入力が可能です。「d」と入力した場合は、日付の数字だけを表示させることが可能です

見た目上、セルに「1」が表示されていたとしても、日付データとしては「2026/1/1」の情報が生きている(シリアル値46023)ため、単純な数値データの「1」とは異なる点が、日付データを用いた計算等を行う際に重要となります。

実践編|Excelガントチャートの自動色付け(条件付き書式)

各タスクの開始日と終了日に応じて、セルをオレンジ色で自動的に塗りつぶすガントチャートの作り方を紹介します。ここでは、WEBページの設計から公開までのタスクを例に、条件付き書式を使って開始日〜終了日の期間をオレンジ色で自動表示する方法を解説します。

以下が今回作成するガントチャートの完成イメージです。

🔗 この記事は「条件付き書式の実践編」です

条件付き書式の仕組みをまだ理解していない方は、 先にこちらの 基本編 を読むとスムーズです。

STEP1:1日ごとの日付行を作る

先ほど示したように、日付「1」のセルについては、「2026/4/1」を設定したうえで、表示形式を日付のみ(d)とします。

2日以降も同様です。1日を入力後、セル右下の『■(フィルハンドル)』を右側にドラッグ(オートフィル)することで、2日以降も作成可能です。

STEP2:数式を用いた条件設定

条件付き書式による色付けを設定したい範囲(F4:AI7)を選択の上、ホームタブ→条件付き書式→新しいルールをクリック。

表示された次のウインドウで、「数式を使用して、書式設定するセルを決定」を選択し、入力欄に数式をいれる必要があります。

入力フォーマットは『=”関数”』で、選択範囲(F4:AI7)の最も左上のセル(F4)を基準に記載します。F4セルに対して、どのような条件を満たしていれば色付けしたいのか考えます。今回は「①日付が開始日以降」 かつ 「②日付が終了日以前」 が成り立つときを対象としたいので、以下のような入力がよさそうです。

『=AND(F3>=D4,F3<=E4)』

しかし、上記の書き方の場合、相対参照の設定となっているため、F4セル以外に対しては、スライドさせた条件で判定が行われます。例えば、H5セルに対しては、AND(H5>=F5H5<=G5)による判定となってしまいます。

H5セルに対しては、AND(H3>=D5H3<=E5)による判定とさせたいところです。

このため、●を記載した部分が固定(絶対参照)となるように、数式は以下とします。

『=AND(F$3>=$D4F$3<=$E4)』

STEP3:書式の設定

数式の設定に加え、書式をオレンジの塗りつぶしを設定すると、目標としていた条件付き書式の設定が完了します。

発展編①|Excelガントチャートの計画・実績管理を条件付き書式で実装する

ガントチャートを運用する際には、計画だけでなく実績も併せて管理したい場面が多くあります。条件付き書式はセルの塗りつぶしだけでなく、フォント色や記号表示など多様な表現が可能なため、複数の条件を組み合わせることで計画と実績を同時に可視化できます。

ここでは、計画をオレンジの塗りつぶしで表示し、実績を「●」マークで表すガントチャートの作成方法を紹介します。

STEP1:事前準備

事前準備として、グラフ範囲(H4:AK7)には、「●」を入力し、フォントの色を白に設定しておきます。フォントの色と背景色が同一なので、見た目上、消えています。

STEP2:計画に対する条件付き書式設定

計画をオレンジ色に表現するため、グラフエリア(H4:AK7)を選択の上、条件付き書式を次のように設定します。数式欄には、「=AND(H$3>=$D4,H$3<=$E4)」を入力し、書式ボタンから書式の設定をします。「●」マークを隠したいので、塗りつぶしだけでなく、フォント色もオレンジに設定します。

STEP3:実績に対する条件付き書式設定

実績に対して「●」マークを黒色で表示したいので、条件付き書式を次のように設定します。数式欄には、「=AND(H$3>=$D4,H$3<=$E4)」を入力し、書式ボタンからフォントの色を黒にします。

一見、何も書式を設定していないように見えますが、次の通り初期設定ではフォント色は自動になっています。黒に設定するのと自動のままにするのでは意味が異なりますのでご注意ください。

なぜこの設定で正しく色付けされるのか|ロジック解説

設定自体はこれで完了ですが、理解を深めるために設定したルールを解説します。

ルールの管理から、このワークシートに設定された条件付き書式ルールを確認すると、2つのルールが設定されていることがわかります。

後から追加した実績の書式設定(ルール①)が計画の書式設定(ルール②)よりも上に表示されているため、両方のルールに当てはまる場合には、ルール①が優先的に適用されます。このため、フォント色についてはルール①の黒色が適用(ルール②のオレンジ色は適用されない)となります。ただし、塗りつぶしについては、ルール①で設定なし、ルール②でオレンジの設定ありのため、両方該当する場合でもルール②が適用されます。

ルールの優先順位は、ルールを選択後、「∧」、「∨」ボタンを押すことで前後させることが可能です。もしも優先順位が次のように逆転していると、フォント色の優先順位が異なってしまいます。自分のやりたいことによって、優先順位を変更できるようになると、設定の幅が広がります。

発展編②|Excelガントチャートの曜日色付け(条件付き書式で土日を自動色分け)

条件付き書式を使って、土日や祝日を自動で色分けする方法を、操作手順を中心に紹介します。

仕組みの詳細については次の記事で解説していますので、あわせてご覧ください。

STEP1:曜日行の作成

4行目に行を挿入します。そして、H4セルにH3セルを参照させる数式「=H3」を入力します。

その結果、H3と同じく、「2026/4/1」のシリアル値に対して、表示形式「d」で表示されます。

セルの書式設定(ctrl+1)から、ユーザー定義にて表示形式を「aaa」とし、曜日(1文字の漢字)を表示させます。

H4セルの設定をオートフィルでAK4セルまで反映させ、曜日行の追加が完了です。なお、B列~G列についても、セルの結合を使って、見た目を整えています。

STEP2:祝日リストの作成

祝日の色付けを行うため、祝日リストを作成します。自作してもいいですが、『国民の祝日について – 内閣府』にて祝日を公表するとともに、csvデータによるダウンロードも可能となっているため、それを活用すると便利です。「syukujitsu」というシートを別に作り、そのデータを貼り付けます。

STEP3:条件付き書式の設定

今回設定するルールは次の通りです。

②計画ルール、③実績ルールは、前回設定したものです。①、④、⑤、⑥が今回追加分です。

①のルールは、日付行(3~4行目)に土日祝の色付けを行う際、文字の色を黒にキープするためのルールで、書式としてフォント色を黒にしています。必ず適用させるため、数式には「=1」と入力しています。

④のルールは、祝日をピンクに着色するルールです。その日付が「syukujitsu」シートの祝日一覧に存在していたら、セルの塗りつぶしとフォント色をピンクとします。
 数式欄:=COUNTIF(syukujitsu!$A:$A,H$3)

⑤のルールは土曜日を水色にするルールです。WEEKDAY関数を使って判別しています。書式としては、セルの塗りつぶしとフォント色を水色とします。
 数式欄:=WEEKDAY(H$4)=7

⑥のルールは日曜日をピンクにするルールです。WEEKDAY関数を使って判別しています。書式としては、セルの塗りつぶしとフォント色をピンクとします。
 数式欄:=WEEKDAY(H$4)=1

なお、ルールの並び順も重要です。上に書いてあるルールが優先されるので、この順番にしておく必要があります。

STEP4:完成|条件付き書式で土日祝に色付け

次の通り、土日祝に色を付けることができました。

なお、緑枠範囲がルール①、赤枠範囲がルール④~⑥の適用範囲です。

発展編③|Excelガントチャートの日付自動拡張(条件付き書式+オートフィル)

月ごとに日数が異なるため、ガントチャートの日付を毎回手作業で作成するのは意外と手間がかかります。 この章では、その負担を軽減したい方向けに、条件付き書式とオートフィルを組み合わせて日付を自動拡張する方法を紹介します。

仕組みの詳細については次の記事で解説していますので、あわせてご覧ください。

STEP1:年と月の行作成

セル範囲H2:AK2のセルの結合を解除し、3行目に行を追加します。

H2,H3,I2,I3,I4セルに次の通り、数式を入力します。
 H2:=YEAR(H4)
 H3:=MONTH(H4)
 I2:=YEAR(I4)
 I3:=MONTH(I4)
 I4:=H4+1

H2,H3,I2,I3セルの表示設定は、次のように「数値」とします。YEAR 関数や MONTH 関数で取り出した値は、日付のシリアル値そのものではありません。混同しないよう注意しましょう。

なお、D列~G列についても、セルの結合を使って、見た目を整えています。

STEP2:条件付き書式設定|左と同じ場合はフォント色を白・左の罫線削除

「セル範囲I2:I3」を選択の上、次の通り条件付き書式を設定します。

数式は、「=I2=H2」と入力します。左のセルと同じ数値である場合に書式が適用されることになります。

書式としては、「フォント色を白(プリントスクリーン省略)」に加えて、次の通り罫線の設定をします。「罫線」の欄の「文字列」を囲む線のうち、左側が消えています。左側の罫線を消すという設定で、線を2回クリックすることなどで、この設定が可能です。

「セル範囲I2:I3」への条件付き書式の設定が完了した状態は次の通りです。左と同じ数値であるため、フォント色が白、セルの左側の罫線が削除となっています。

STEP3:オートフィルで日付拡張

「セル範囲I2:I9」を選択の上、右側にオートフィルすることで、日付を延長します。オートフィルでは、数式や書式設定だけでなく、「条件付き書式設定」についてもコピーしてくれるので便利です。

STEP4:完成|自動で年月のフォーマット設定

日付を延長した完成形はこのとおりです。月の変わり目のみ、数値が表示されるとともに左側の罫線が入っています。土日祝の設定も自動で反映されます。

日付データはH4セルを基準としているため、ここを「2026/11/1」など、別の日付にすると、以降の日付も自動反映されます。年の変わり目のみ、数値と左側罫線が入ることがわかります。

まとめ|条件付き書式でガントチャート作成をもっと効率化する

この記事では、条件付き書式を活用して Excel ガントチャートを効率的に作成・管理する方法を紹介しました。

この記事で身につくこと:

  • 日付(シリアル値)の仕組みを理解し、ガントチャートに応用できる
  • AND 関数 × 絶対参照で期間判定ロジックを組める
  • 図形を使わず、崩れないガントチャートを作成できる
  • 条件付き書式で 計画・実績を同時に可視化できる(発展編①)
  • 土日・祝日を 自動で色分けできる(発展編②)
  • オートフィルと組み合わせて 日付を自動拡張できる(発展編③)

条件付き書式を使ったガントチャートは、 工程管理をシンプルにし、更新作業の手間を大幅に減らしてくれる強力な手法です。 ぜひ今回の方法を、日々の業務やプロジェクト管理に活用してみてください。

次に読むべき記事

条件付き書式の仕組みや考え方を基礎から解説しています。ガントチャート作成の理解がより深まります。

条件付き書式を活用して「年月を入力するだけで完成する月間予定表」を作る方法を紹介します。日付・曜日の自動生成から、土日・祝日の自動色付け、その月に存在しない日付の自動非表示まで、すべてを一括で自動化する仕組みを解説します。

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