こんにちは、デンスケです!
令和6年度の技術士第二次試験(電気電子部門)に独学でリベンジ合格したデンスケが、今日も生々しい合格ノウハウをお届けします。
突然ですが、必須科目Ⅰの過去問演習をしていて、あるいは本番を想定したときに、このような不安や疑問を抱えていませんか?
- 「自分では完璧に書けたつもりなのに、なぜか不合格(B判定)になったのかわからない」
- 「記述式の論文の中で、結局、何をどうアピールすればいいのかよくわからないまま手を動かしている」
- 「設問(4)の倫理は、事前に用意したテンプレートをそのまま書けば安心でしょ?」
必須科目Ⅰは、午後からの選択科目(問題Ⅱ・Ⅲ)でどれだけ素晴らしい合格答案が書けたとしても、ここでA判定(得点率60%以上)をとれなければその時点で足切り(一発不合格)になるという、絶対に落とせない極めて重要な科目です。
しかし、試験本番の極限状態では、焦りから「とにかく文字数を埋めてマス目を完成させなければ」という意識だけが先行し、出題者の意図や評価基準(コンピテンシー)から外れた論文を力任せに書いてしまう受験生が後を絶ちません。
実は、偉そうに合格ノウハウを語っているデンスケ自身も、初挑戦の令和5年度試験では見事にこの「文字数を埋めるだけの罠」にハマって撃沈し、合否通知は「B判定(得点率40%以上60%未満)」で涙を流しました。
当時は「3枚ギチギチに書いたし、絶対にA判定だ!」と確信していたのですが、今振り返ると、アピールポイントが定まらないまま見切り発車したせいで、不合格になるべくしてなった「致命的なミス」を犯していました。
そこで今回は、デンスケが実際に本番で記述したリアルな再現答案を丸ごと公開するとともに、独学受験生が絶対に踏んではいけない「不合格の境界線」を徹底的に解剖します!
「何を書けばいいか分からず必死に手を動かしている」という状態を脱出し、明日からの論文演習の打率を劇的に高める実践的な内容です。ぜひ私の屍を越えて、あなたの合格への強力な武器にしてください!
令和5年度 必須科目Ⅰ-2「EV普及社会のインフラ技術」の問題文
これからのモビリティ社会では、EV(Electric Vehicle)が重要な役割を果たすことが期待されているが、社会のインフラ技術に与える影響は大きいと思われる。EVが普及した社会におけるインフラ技術を考えるうえで鍵となるものは、根本的な課題解決の観点をどのようにとらえるかである。そのうえで、解決策と将来像についての道筋を示すことが求められる。これらを踏まえ、以下の設問に技術面で解答せよ。本問は、EVが普及した社会におけるインフラ技術に向けた考え方を問うものである。(政策などは含まない。)
(1)技術者としての立場で、EVが普及した社会におけるインフラ技術の根本的な課題を多面的にとらえ、重要と考える3つの観点を抽出して、それぞれの根本的な課題の内容を示せ。(*)
(*)解答の際には必ず観点を述べてから技術課題を示せ。
(2)前問(1)で抽出した技術課題のうち最も重要と考える技術課題を1つ挙げ、これを最も重要とした理由を述べよ。その課題に対する電気電子分野関連における解決策を3つ、電気電子部門の専門技術用語を交えて示せ。
(3)前問(2)で示したすべての解決策を実行しても新たに生じうるリスクとそれへの対策について、専門技術を踏まえた考えを示せ。
(4)前問(2)で示した解決策の実施において、技術者としての倫理、社会の持続可能性を踏まえて必要な要件を題意に即して述べよ。
出典:公益社団法人 日本技術士会「技術士第二次試験 電気電子部門 必須科目 問題(令和5年度)」
デンスケの令和5年度「B判定」再現答案
ここからは、私が試験本番の極限状態で、マス目を埋め尽くした答案をそのまま公開します。
1.EVが普及した社会におけるインフラ技術の課題
(1)安定運用の観点から(電力供給)
モビリティ部門のエネルギー消費量は多いことから、従来の化石燃料から電力に燃料を転換した場合、電力の供給力に懸念がある。また、電力需要変動だけでなく、再エネの出力変動にも対応する調整力を確保する必要がある。安定運用の観点から、電力の供給力、調整力の確保が課題となる。
(2)利便性の観点から(充電スポット)
モビリティは人間生活を支えるものであるため、EVの充電が支障になることは望ましくない。EVは、従来の化石燃料を利用した車に比べて、航続可能距離が短い、充電に時間がかかる、充電可能場所が現敵的であるという特徴がある。利便性の観点から、充電場所の拡充、急速充電機能の改良等のインフラ整備が課題となる。
(3)環境適合性の観点から
モビリティ部門はエネルギー消費量が多いことから、環境に与える影響に留意する必要がある。EVの充電に当たっては、可能な限り、CO2を出さない発電方法によって供給するべきである。また、EV生産や機器輸送、工場の建築等においても環境負荷リスクがある。環境適合性の観点から、サプラチェーン全体でのCO2削減をはじめとする環境負荷低減が課題となる。
2.電力供給の課題の解決策
課題(1)を解決しなければモビリティ社会が成り立たないこと、課題(1)を解決することで課題(2),(3)にも改善効果があることから、課題(1)を最重要課題とする。解決策を以下に示す。
(1)新たな電気料金プランの設定
電力供給面では、従来の負荷平準化の観点からだけではなく、再エネの発電状況等も加味して、最適なロードカーブとなるよう電力需要を誘導することが、安定供給、経済性、環境適合性において有効である。現在は、スマートメータの普及により、30分事の計量か可能であり、リアルタイムに近いレベルで需要実績の把握が可能になってきている。これを踏まえ、電気料金の時間帯の細分化、実需給状況を反映した料金設定となるプランを作ることで、需給運用の最適化を測る。
(2)EVの充電、放電制御
電気料金等の指標を元に、EVの充電を制御し、需給運用の最適化を行う。V2HやV2Gのように、EVに充電した電力を家庭や電力系統向けに流すことも行い、最適な需給運用を目指す。
(3)調整力としての活用
アグリゲータの取りまとめによってEVの充電、放電を上げDR、下げDRとして活用し、調整力として利用する。
3.新たに生じうるリスクと対応
(1)システム停止リスク
電気料金プランやEVの充電、放電制御を高度化した場合、システム停止時にEVが充電できないだけでなく、電力供給がままならなくなるリスクがある。対策として、システムの二重化、ファイアウォールやセキュリティソフト導入などのセキュリティ対策、ヒューマンエラー防止のための人材育成等があげられる。
(2)過制御リスク
電力の供給力に余裕のある時間帯にEVの充電を誘導した結果、返って供給力が不足するリスクがある。対策として、需給状況をリアルタイムで反映し、フィードバック制御を取り入れることが挙げられる。
4.技術者倫理、社会の持続可能性からの必要要件
技術者倫理については、教習の安全、健康、福利を最優先に考える。インフラの性能や品質より、コストや納期を優先してしまい、データや計算書の改ざん等の反倫理的行動をとることは絶対にあってはならない。このため、倫理教育の徹底に加え、改ざん等の不正が行われにくい業務の仕組み、システムの構築も有効である。
社会の持続可能性に関しては、地球環境や生態系を含む環境に与える影響を最小化する。エネルギー効率化やリデュース、リユース、リサイクルに代表される資源の有効活用も重要である。
以上
【猛省】採点官が見抜いた「2つの致命的ミス」
手書きで3枚の原稿用紙をギチギチに埋め、達成感に満ち溢れていた私に突きつけられたのは「B判定」という残酷な結果でした。
翌年、完全独学でA判定を掴むために、この答案の何がダメだったのかを徹底的に自己分析した結果、2つの明確な敗因が浮かび上がってきました。
敗因1:解決策(1)が問題文の禁忌「政策」に直撃していた
問題文をもう一度よく見てください。最後にわざわざカッコ書きで「(政策などは含まない。)」と強力な縛りがあります。
それに対して、私がドヤ顔で書いた解決策の1つ目は何でしょうか。
「新たな電気料金プランの設定」です。
これは完全に「経営・政策・制度」の話であり、技術者が論文に書くべき「技術的な解決策」から完全に逸脱しています。多面的な観点(経済性など)を意識しすぎるあまり、問題文の一番強力なブレーキを踏み抜いてしまったのです。
- こう書けばA判定だった!
中身が同じでも、語尾や切り口を技術に寄せて、「新たな電気料金プランの運用を可能とする『需給制御システム』の開発・導入」とするだけで、立派な技術的解決策になり、減点を回避できたはずです。
敗因2:設問(4)の倫理が「完全なコピペ(使い回し)」で題意無視
不合格になる受験生の典型例に、デンスケも見事にはまっていました。
「倫理は毎年似たような問題が出るから、事前に用意した文章を丸暗記して書けばOK」と高を括っていたのです。
再現答案の設問(4)を見てみると、一般的な「改ざん防止」や「3R(リデュースなど)」といった、どんな問題にも使い回せる教科書通りの一般論しか書いていません。
設問文には「題意に即して述べよ」と明確に指示があります。
- こう書けばA判定だった!
今回の論文の流れ(EVの充放電システム)に魂を吹き込む必要がありました。
例えば、「充放電の自動制御システム構築時において、コストや納期を優先したデータ改ざんが起きないよう、監査ログを自動保存する仕組みを構築する」など、自分が設問(2)で挙げた解決策と100%リンクさせた具体的な倫理的配慮を書くべきだったのです。
まとめ|あなたの論文、デンスケのB判定答案と同じになっていませんか?
技術士二次試験の「問題Ⅰ」は、一度泥沼にはまると、知識を増やしても増やしてもB判定のループから抜け出せなくなります。
なぜなら、落とされる原因は「専門知識の量」ではなく、「問題文の制約(足切りトラップ)の見落とし」や「回答の一貫性(コンピテンシー)の欠如」にあるからです。
私のこの痛々しいB判定の屍を見て、「あ、自分の論文も倫理を使い回しているかも…」「技術的じゃない解決策を挙げているかも…」と気づけた方は、もう合格へ大きく一歩近づいています!
焦る必要はありません。この失敗を糧に、私は翌年、見事にA判定でリベンジ合格を果たしました。
次のステップ:B判定からどうやって「A判定」へ大化けさせたのか?
デンスケがこの令和5年度の痛烈な失敗(B判定)を猛省し、「試験官が本当に求めている採点基準(コンピテンシー)」に全振りした結果、翌年の令和6年度試験でどのように「A判定合格」を掴み取ったのか。
その合格への軌跡とノウハウのすべてを注ぎ込んだ「リベンジ成功の再現答案」を、下記の記事で公開しています。
知識の量ではなく「書き方」だけで、ここまで答案の説得力が変わるのかと驚くはずです。不合格答案(この記事)と合格答案(次の記事)を読み比べることで、A判定とB判定を分ける「決定的な壁」がはっきりと見えてきます。 ぜひ、あなたの合格へのガソリンにしてください!
👉 【リベンジ成功】令和6年度 電気電子部門 必須科目Ⅰ-2(A判定)再現答案と徹底解説
👉 【まずは基礎から】技術士二次試験の根幹!コンピテンシー・複合的な問題について理解する
👉 【実践テクニック】問題Ⅰは課題抽出がすべて!複合的な問題を整理してA判定をもぎ取る論文構成テンプレート





