こんにちは、デンスケです!
技術士第二次試験の電気電子部門の過去問対策を進める中で、このような悩みを抱えていませんか?
- 「限られた制限時間内に、あの膨大な解答用紙の文字数をすべて埋められる気がしない……」
- 「問題文にある『複合的な問題』って、具体的に自分の部門では何を取り上げたら正解になるのか分からない」
- 「多面的な観点と言われても、どのように観点を決めればいいのか見当もつかない」
技術士試験の論文は、単なる電気の知識を披露する場ではありません。しかし、試験本番の極限状態では「とにかくマス目を埋めなければ」という焦りだけで手が止まらなくなり、結果として「どの設問で、どのコンピテンシー(資質)が問われているか」を意識できないまま答案を書き終えてしまう受験生が非常に多いのが現状です。
特に必須科目Ⅰは、もし午後の選択科目(問題Ⅱ・Ⅲ)でどれだけ素晴らしい合格答案が書けたとしても、この必須科目ⅠがA判定でなければ、その時点で一発不合格になってしまう絶対に落とせない科目です。
試験本番でA判定を掴み取るためには、公式に公表されている「評価基準」を正しく理解し、それに合わせた的確な記述戦略をとることが必須です。
そこで今回は、電気インフラ業務に10年以上携わってきたデンスケの実務経験をもとに、令和6年度試験の必須科目Ⅰ-2(技術の進展と普及に関する難問)における、A判定(得点率60%以上)再現答案を徹底的に解説します。
本記事を読めば、「回答用紙の文字数を自然と埋められる論文の骨組み(型)」と、そこに「合格に必要なコンピテンシーを正しく落とし込むテクニック」が同時に手に入ります。
私が試験本番中にどのような意図を持ってキーワードを選び、AI・ドローン・IEDリレーなどの技術トレンドを限られた時間と文字数の中でどう論文を組み立てたのかという「デンスケの思考プロセス」まで余すことなく公開します。
「何を書いたらいいか分からない」「時間内に書き切れるか不安」という状態を脱出し、明日からの試験対策にすぐ活かせる実践的な内容です。ぜひ最後まで読み込んで、あなたの論文作成のヒントにしてください!
令和6年度 必須科目Ⅰ-2「技術の進展と普及」の問題文と難所
本問は、電気電子分野における技術の進展と普及の問題について問うものである。新しい技術(手法を含む)を取り入れる場合と、成熟した技術(いわゆる枯れた技術)を使い続ける場合とを比較して、どのような技術得失を判断して本業の技術の導入戦略に取り組むべきか、企業規模の大小の違いによる側面を踏まえてどのように本業を発展させていけばよいか、これらの解決策と将来像についての道筋を示すことが求められる。以下の設問に技術面で解答せよ。(人事、政策などは含まない。)
(1)電気電子分野の技術者としての立場で、技術の進展と普及について、下線部のキーワードに基づいて、多面的に異なる観点から3つの技術課題を抽出し、それぞれの観点を明記したうえで、その技術課題の内容を説明せよ。(*)
(*)解答の際には必ず観点を述べてから技術課題を示せ。
(2)前問(1)で抽出した技術課題のうち最も重要と考える技術課題を1つ挙げ、これを最も重要とした理由を述べよ。その技術課題に対する電気電子分野関連における解決策を3つ、新しい技術並びに成熟した技術の具体名とともに、専門技術用語を交えて示せ。
(3)前問(2)で示した解決策に関連して、新たに浮かび上がってくる将来的な懸念事項とそれへの対策について、専門技術を踏まえた考えを示せ。
(4)前問(2)で示した解決策の実施において、技術者としての倫理、社会の持続可能性を踏まえて必要な要件を題意に即して述べよ。
出典:公益社団法人 日本技術士会「技術士第二次試験 電気電子部門 必須科目 問題(令和6年度)」
問題文(1)~(4)ごとのA判定再現答案と解説
1.技術の進展と普及に関する課題
デンスケの解説・意図
問(1)では問題解決(課題抽出)のコンピテンシーを示す必要があります。あるべき姿と現状のギャップ(があること)が「問題」、問題を解決するためにやるべきことが「課題」です。問題文中の指定のキーワード「技術得失」「企業規模」「道筋」に則り、普段の業務で感じている課題を3つの観点から抽出しました。
(1)技術得失評価手法の観点
新しい技術の方が成熟した技術に対して総合的なメリットがあれば、技術移行を進めるべきである。しかし、新しい技術導入時のイニシャルコストや労力、未知のリスクが発生する懸念などから現状維持バイアスが働き、技術移行が進みにくい傾向がある。このため、技術得失評価手法の確立が課題である。
(2)企業規模の観点
優れた技術は、速やかに取り入れた方が有効である。しかし、企業規模が大きくなるほど、失敗を恐れたり、全ての事業に適用しようとしたりすることで、技術移行が遅延する傾向が考えられる。このため、可能な限り細かい単位に区分し、スモールスタートさせる手法の確立が課題である。
(3)解決策と将来像についての道筋を示す観点
新しい技術は導入したらそこで終わりではなく、目指すべき将来像の実現に向けてPDCAサイクルを回していく必要がある。このため、将来像実現に向けての道筋を明確に示し、関係者で認識を合わせながら道筋を見直していくことが課題である。
2.最重要課題と解決策
デンスケの解説・意図
問(2)では問題解決(方策提起)のコンピテンシーを示す必要があります。「AIを活用した発電計画策定」、「ドローン・IPカメラを用いた設備点検」、「IEDリレーの適用」という3つの事例をピックアップしました。ただ解決策を並べるだけでなく、電気技術者が直面する「相反する要求事項」や「影響の重要度」を考慮し、最も効果的なアプローチを合理的に展開しています。
新しい技術を取り入れるという判断なくしては技術の進展と普及は成り立たないことから、「技術得失評価手法の確立」が最も根本的な課題であり、重要である。また、当該課題解決により、スモールスタートやPDCAサイクルを円滑に回すことに対しても波及効果が期待できる。解決策を次に示す。
(1)AIを活用した発電計画策定
従来はベテラン社員の知識と経験をもとに発電計画を策定していたが、AIの機械学習を用い、気象条件や各種発電制約を考慮した発電計画の自動作成することに移行することが考えられる。これにより、発電計画策定時間や労力の削減、経済性の向上等が期待できる。イニシャルコスト、ランニングコストを考慮してもメリットを見いだせられれば、積極的に導入すべきである。ただし、AIの作成した発電計画が妥当であることを確認することにも留意が必要である。
(2)ドローン、IPカメラを用いた設備点検
従来は現地出向の上、設備点検を行っていたが、ドローンやIPカメラを用いて遠隔で点検を行うことに移行することが考えられる。移行にあたっては、カメラの解像度が十分であること、必要時に確実に運用できることを確認する必要がある。
(3)IEDリレーの適用
従来型の保護リレーは電気信号を用いたリレー装置から構成されているが、光通信を用いた演算装置からなるIEDリレーに移行することが考えられる。移行にあたっては、電気所の装置一式を移行したほうがコストや運用面でメリットがあることから、既存設備の経年状況についてよく考慮する必要がある。
3.解決策に関連して新たに生じる懸念事項と対策
デンスケの解説・意図
問(3)では評価のコンピテンシーを示す必要があります。新たなシステムを構築・導入する際には、必ずトレードオフとして二次的なリスクが生じます。本回答では、ただリスクを挙げるだけでなく、電気エンジニアの視点から「具体的にどのようなリスクが想定され、どう機能的に対策すべきか」を評価の視点を交えて展開しています。
技術得失評価手法の確立により、新しい技術の導入が進み、新しいシステムを構築した場合、システム停止時に電力の安定供給に支障が生じるリスクがある。対策として、ファイアウォールやセキュリティ対策に加え、システム二重化、ヒューマンエラー防止のための人材教育の徹底などでシステム停止を防止する。システムの停止がリスク許容度の範囲内であれば、システム停止時の運用ルールの整備や早期復旧体制の整備等で対応することも考慮する。
4.技術者倫理、社会持続可能性からの必要要件
デンスケの解説・意図
問(4)では倫理(社会的認識)のコンピテンシーを示す必要があります。高度な電気システムやインフラの構築においては、技術の追求だけでなく「公衆の福利の優先」や「地球環境・社会持続可能性への配慮」が絶対条件となります。これらを机上の空論ではなく、実際の現場感覚を持った電気技術者としてどう具体的な行動原則に落とし込むべきかを記述しました。
技術者倫理については、公衆の福利を最優先に考える。各種システム構築にあたって、コストや納期を優先してしまい、計算書の改ざん等の不正が行われると、電力供給の停止や公衆災害発生のリスクが生じる。不正の防止のため、倫理教育の徹底に加え、不正の行えないシステム構築が有効である。
社会持続可能性については、環境負荷低減に留意する。各種システム構築時に、エネルギー効率が高い機器を選定することや、廃棄時にリサイクルしやすいケーブルを選定することは、環境負荷低減につながる。
以上
まとめ:電気電子部門の必須科目Ⅰで最短ルートの合格を掴むために
本記事では、令和6年度の必須科目Ⅰ-2における、デンスケのA判定再現答案とその思考プロセスを公開しました。
必須科目Ⅰの論文でA判定をもぎ取るための最重要ポイントを振り返りましょう。
- 「問題」と「課題」の定義を明確に分ける
- AIやドローンなどの最新技術を専門用語を交えて具体的に展開する
- トレードオフ(二次リスク)を想定し、技術者としての倫理と現場感覚を持った行動原則を落とし込む
一見すると難問に思えるテーマでも、問われているコンピテンシー(問題解決・評価・倫理など)を正しく理解し、型に沿って記述すれば必ず合格圏内の論文が書けます。
電気サラリーマンblogでは、デンスケが難関試験を独学で一発突破したプロセスをもとに、技術士二次試験(筆記)の具体的な合格ノウハウを多数発信しています。
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技術士二次試験の筆記試験を独学で突破するためには、今回ご紹介した「再現答案の型」をさらに深く理解し、他の設問にも応用していくことが欠かせません。
そこで、当ブログ『電気サラリーマンblog』の中から、あなたの試験対策をもう一歩先へ進めるために絶対に読んでほしい3つの厳選記事をピックアップしました。
① 【全受験生必読】合格の根幹となる「コンピテンシー」を100%理解する
長年勉強しても技術士論文が通らない最大の原因は、実はコンピテンシー(資質能力)の誤解にあります。一度の不合格(B判定)を経て独学合格を掴み取った私の実体験から、最新の審査基準を1対1で分かりやすく紐解きます。ここを押さえないと、どれだけ文字数を書いても減点されてしまうので要注意です。
② 【必須科目】減点されない文章構成のテンプレートを手に入れる
不合格リスクが最も高いと言われる設問Ⅰの「課題抽出」に特化したスタンスを徹底解説しています。「複合的な問題」を前にしても手が止まらず、試験官に一発で伝わる合格圏内の文章フレームワークが身につきます。
③ 【失敗から学ぶ】不合格答案(B判定)のリアルな反省点と軌道修正のコツ
今回ご紹介したA判定答案だけでなく、「私が初挑戦でB判定(不合格)となった実際の論文」と、そこから得たリアルな反省点もすべて公開しています。「合格者がどこでつまずき、どうやって合格答案へ軌道修正したのか」を学べる、他にはない実践的な内容です。
受験生の皆さんが無駄な遠回りをせず、最短ルートで合格の栄冠を掴めるよう、これからも電気エンジニア目線の本質的な情報を発信していきます。ともに頑張りましょう!




